私たちの中にある「体内時計」とこれからの可能性について

体内時計とは

私たちの生活には、週周リズム・日周リズム(サーカディアンリズム)・月周リズム・年周リズム(季節性リズム)・90分リズム(ウルトラディアンリズム)の5種類の時計が同時に動いています。その中でも日周リズムは、24.5~25時間の単位で1日を過ごしているため、体内時計が常に30分~1時間ずつずれるといわれています。

体内時計のメカニズムは、光が目の網膜に入っていき脳内の「視光文上核」という部分に光の情報が届き、それを刺激することでメラトニンが作られます。その後、脳内から肝臓や皮膚、血管などの末 梢組織に対して体内時計をリセットする指示がでます。中枢時計(メイン時計)が視交叉上核で「1日=24.5~25時間」の周 期をもっていますが、他の臓器の末梢時計(サブ時計)は1日の周期が異なります。バラバラな周期で動いている体の組織に対して、1日のスタート地点を決めて合わせる役割をしているのが視光叉上核の重要な役割です。また、光を浴びることだけでなく朝食をいただくことも体内時計をリセットすることが分かっています。

哺乳類の体内時計は、主にクロック(Clock)、ビーマル1(Bmal1)、ピリオド(Period:Per)、クリプトクロム(Cryptochrome:Cry)という四つの時計遺伝子によって合成される時計タンパク質によって構成されています。

Bmal1とClockは夕方から夜になるにつれて増えていき、PerとCryは朝から昼にかけて増えていきます。Bmal1がなくなると「依存性が減少」して、Perがなくなると「依存性が増す」と言われており、特にPer3がなくなると、夜間における嗜好性が増えます。また、Bmal1とClockは「体重にかかわる遺伝子」と言われており減ると、肥満などの症状を引き起こし やすくなります。サーチュイン遺伝子のSIRT1が活性化するとBmal1、Per2も活性化することが分かっています。

体内時計と臓器

私たちの体には、1日で活動しやすい時間が決まっていることが分かっています。これを知ることで

「一番運動に適した時間はいつなのか(時間運動学)」

「どんなものをどの時間帯に食べると健康や不調を良くしてくれるのか(時間栄養学)」

「体でどんな物質が合成されるのかを知り、そこから病気に関係する薬の量を調節、薬の服薬タイミングを定める(時間薬理学)」

に活かせるとして多くの研究者が体内時計を活かした研究を行っています。そして、この体内時計のリズムを知ることは、私たちのセルフケアにも活かせる内容です。

例えばアレルギーに関連したアトピー・喘息・花粉症などの不調がある場合には、アレルギー反応の最初に分泌される「ヒスタミン」が増えやすくなる時間帯、免疫反応が一番活発になりやすい時間帯は「21時~23時」です。

この時にアトピーの方は一番かゆくなりやすい時間帯であり、喘息の方の場合には「3時~5時」に喘息の発作が起きやすく、花粉症のようなアレルギー性鼻炎の方は「7時頃」に一番悪化しやすいことが分かっています。アレルギーの最初の反応であります「ヒスタミン」の増加を抑えるためにできるセルフケアをこの時間帯に行うことで、その後のアトピー・喘息・花粉症などのアレルギーに関係する不調が和らげることができます。

花粉症の薬の中には寝る前に服用をするタイプのものが存在します。これは体内時計で一番ヒスタミンが増えやすい時間に薬を飲むことで1日過ごしやすくする効果があると考えられます。これが時間薬理学的な考え方です。

皆さんの不調の原因となる体の物質たちや反応が起きやすい時間になる前にできる対策をすることで、ちょっとのことで大きな変化が出る可能性があります。

そして、これを知っているだけで、薬を減らすことも可能性としてあります。

 

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